
- 方向性IVまちを支えるエリアマネジメントの充実
学ぼう
まちづくりとアート。
プロジェクトの目的
2016年に開校したシンクスクールは、価値観の多様化とグローバル化が進む現代社会の中で、まちづくりとアートの思考を通して他者への眼差しを養い、社会を柔軟にとらえ、自分自身を見つめる力を育む学校です。1年間を通して、まちづくりのひらかれた協働性と、アートがつないできた多様性を学び、自分ならではの視点を育てながら、企画や制作に取り組みます。
成り立ち
シンクスクールは、まちづくりやアートの企画を実践する中で見えてきた、地域の課題から生まれました。プロジェクトに共に取り組む仲間が見つかりにくいこと。専門分野を学ぶ機会が少ないため、人材が都心へ流出してしまうこと。そして、多様な生き方が求められる今、ライフステージに応じて、いくつになってもこの場所で学び直せる環境が必要であること。こうした課題や思いを背景に、年齢や専門性を問わず、学びと実践をつなぐ場として立ち上げました。

開催実績
6月から翌年3月まで、月に2〜3回、土曜日に開講し、一年間の継続的な交流を育んでいます。これまでの卒業生は200人を超え、それぞれが自身の仕事に学びを活かしたり、新たな仲間と出会うことでさまざまな規模のプロジェクトも立ち上がっています。
卒業生の活動例
2025年
「クリヤマアーティスティックリサーチ」開始
2021年
若手アーティストの共同アトリエ「ゼロ地点」発足
2021年
室蘭の地域資源を活かした「ムロランアートプロジェクト」始動
2017年
アーティストの共同アトリエ「ナエボノアートスタジオ」発足
主な取り組み
「まちづくり×アート」「企画×制作」「個人×グループ」など、異なる要素を組み合わせたプログラムがシンクスクールの特徴です。講座はインプットとアウトプットの2部構成で、講評会や卒業制作展など、企画や作品を発表する場を設けています。講師や仲間からのフィードバックを通して、学びを深めていきます。また、バスツアーや研修旅行など、任意参加の体験型課外活動も充実しています。
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企画コース
まちづくりとアートマネジメントの手法から、企画の組み立て方を学びます。前期は、多彩な講師陣からアイデアの出し方や企画のつくり方を学び、後期は卒業制作展に向けて、自身の興味関心や社会課題をテーマに等身大の企画を立案。プレゼンシートにまとめて、発表・展示を行います。
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制作コース
アーティストやキュレーターから、作品制作の基礎を学びます。前期は、絵画・映像・パフォーマンス・インスタレーションなど、複数の表現手法に取り組み、自分の興味関心を探ります。後期は、卒業制作展に向けて、講師のアドバイスを受けながら作品を深め、制作・展示を行います。
スタッフの声
まちづくりとアートを通じて、多様で寛容な社会を目指し、スクールを続けています。伴走者である私自身も、さまざまな背景や個性を持つ受講生と出会い、多くの気づきを得てきました。そうした経験が、また次の誰かの学びへとつながっていく。そんな循環が生まれています。