Public Art Research Center 12 [PARC12] サスティナブルなオルタナティブ

1⽇約7万⼈が⾏き交うチ・カ・ホを舞台に、現代のパブリックアートとパブリックスペースを多角的に考察してきたPARC(パーク)。12回目のテーマは「サスティナブルなオルタナティブ」です。近年、全国各地で、アーティストなどが自ら運営するオルタナティブなスペースやプロジェクトが数多く誕生しています。アーティストであり企画者である私たちも、自ら展示場所を見つけ、予算を獲得し、広報を行いながら活動しています。地方では、資金を長期的に確保することの難しさ、批評や手応えの不足、協力者・理解者の不足、芸術文化の仕事の少なさなど、継続には大きな課題があります。さらに、主催者のライフステージの変化や高齢化、時代や環境の変化により、作品や活動内容を変えざるを得ない状況も生まれています。そこで今回は、展示とトークイベントで国内外のオルタナティブな活動事例を共有しながら、「どのように自主的な活動を持続させているのか?」「子育てや仕事と制作をどう両立しているのか?」といった問いを考えます。事例から学びを得て、自分たちの活動の課題にどう対応し、持続可能にしていくかを探るプログラムです。
会期|2025年10月18日(土)〜10月26日(日) 11:00〜19:00
トークイベント|①10月19日(日)14:00〜16:00/②10月23日(木)18:00〜20:00
会場|札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)|憩いの空間W ※6番出口横
出展作家|碓井ゆい、周活/ Shukatsu、村上慧



トークイベント
参加無料|各回定員15名程度
▷予約フォームからお申し込みください
①「三足の草鞋:持続的な作家活動とは?
PARC12の出展者たちが「持続的な作家活動とは?」をテーマにトークを行います。
日時|2025年10月19日(日)14:00〜16:00
登壇|碓井ゆい、周活/ Shukatsu、村上慧
②「北海道・日本のもう一つの現代アートシーン」
国内外と北海道におけるオルタナティブな活動事例について紹介し、活動をどのようにサスティナブルにしていくかディスカッションします。
日時|2025年10月23日(木)18:00〜20:00
登壇|池田佳穂(インディペンデント・キュレーター)
卯城竜太(Chim↑Pom from Smappa!Group メンバー)
高橋喜代史(美術家/一般社団法人PROJECTA ディレクター)
吉崎元章(本郷新記念札幌彫刻美術館館長)
※事前予約いただいた方には椅子をご用意いたします。当日は立ち見での参加が可能です。
※交通量の多い会場のため、立ち見のお客様には場所のご移動をお願いすることがございます。ご理解・ご協力をお願いいたします。
※登壇者・内容は変更になる場合がございます。
主催|札幌駅前通まちづくり株式会社
共同企画・問い合わせ|一般社団法人PROJECTA |011-211-4366|info@projecta.or.jp
▷Public Art Research Center [PARC]について
プロフィール

1980年東京都出身、埼玉県在住。身の回りの素材や手芸の技法を用い、社会制度や歴史についての批評や考察を平面・立体作品で表現する。近年の主な展覧会に「SENSE ISLAND/LAND 感覚の島と感覚の地 2024」(横須賀市各所、2024年)、「ケアリング/マザーフッド:「母」から「他者」のケアを考える現代美術」(水戸芸術館現代美術ギャラリー、2023年)などがある。[撮影:中尾あづさ]

札幌市近郊で文化芸術活動をする個人・団体・施設のための/による、資材循環活動。2024年1月から実験的に開始。制作や発表の過程で生まれる余った資材や使わない資材を、回収・整理・保管・公開し、再分配を媒介する。現在市内の二箇所で倉庫が運用されている。2025年8月までに、合計で3.9トンの回収、2.0トンの利用があった。

1988年東京都生まれ。主な展覧会に「村上慧 移住を生活する」(金沢21世紀美術館、2020)、「TERRADA ART AWARD 2023 ファイナリスト展」(寺田倉庫、2024)などがある。近年は千葉県に土地を購入し、自然現象を利用した冷暖房を開発する《村上勉強堂》計画を進めている。著書に『家をせおって歩く かんぜん版』(福音館書店)、『家をせおって歩いた』(夕書房)などがある。[撮影:内田涼]

池田佳穂(インディペンデント・キュレーター)
2016年より東南アジアを中心に、アート・コレクティブ、DIYカルチャーやカルチュラル・アクティビズムを調査。森美術館でアシスタントとして経験を積み、2023年春に独立。山中suplexの共同プログラムディレクターに加え、アートセンターBUGのゲストキュレーターを務める。近年の展覧会やラーニング事業の主な企画実績として、「バグスクール2024:野性の都市」(BUG、2024年)、「一人で行くか早く辿り着くか遠くを目指すかみんな全滅するか」(山中suplex、2024年)、「神戸六甲ミーツ・アート2024 beyond」(兵庫、2024年)などがある。[Photo: Shingo Kanagawa]

卯城竜太(Chim↑Pom from Smappa!Groupメンバー)
Chim↑Pom from Smappa!Groupは、2005年に東京で結成されたアーティストコレクティブ。時代のリアルを追究し、現代社会に全力で介入したメッセージの強い作品を次々と発表。世界中の展覧会に参加するだけでなく、自らもさまざまなプロジェクトを展開する。また、東京電力福島第一原発事故による帰還困難区域内で、封鎖が解除されるまで「観に行くことができない」国際展「Don’t Follow the Wind」の発案とたちあげを行い、作家としても参加、同展は2015年3月11日にスタートした。2015年、Prudential Eye AwardsでEmerging Artist of the Yearおよびデジタル・ビデオ部門の最優秀賞を受賞。ソロとしては、美学校でのクラス「天才ハイスクール‼︎‼︎」をはじめ、ネオダダイズム・オルガナイザーズの拠点だった新宿ホワイトハウスでのキュレーション、オンラインと現実空間で開催された秘匿性の高い展覧会「ダークアンデパンダン」の主催、あいちトリエンナーレ2019で閉鎖された全ての展示の再開を求めたアーティストらによる運動「ReFreedom_Aichi」など、オーガナイザーとしての活動の他、執筆などを続けている。2022年、イースト・プレスより著書「活動芸術論」を出版。[撮影:みなみあさみ]

吉崎元章(本郷新記念札幌彫刻美術館館長、国際美術評論家連盟会員、札幌国際芸術祭コミッティー)
1962年北海道苫前町生まれ。北海道教育大学札幌分校特設美術課程卒。札幌芸術の森に1986年のオープン時より勤務し、1990年開館の札幌芸術の森美術館に準備期から学芸員として関わり、2008年から副館長。ヴィーゲラン展などの彫刻展のほか、札幌の画家や彫刻家の回顧展、札幌の美術の歴史や現状を紹介する多くの展覧会を手がける。2016年から2年間の地域創造への派遣、2018年から3年間の札幌文化芸術交流センター SCARTSプログラムディレクターを経て、2021年4月から現職。

高橋喜代史(アーティスト/一般社団法人PROJECTAディレクター)
1974年北海道生まれ。札幌を拠点に国内外で活動。「言葉とイメージ」に関する映像インスタレーションや立体作品を制作している。1995年ヤングマガジン奨励賞。2000年ビッグコミックスピリッツ努力賞。2010年JRタワーアートボックス最優秀賞。2020年第3回本郷新記念札幌彫刻賞。2012年より現代美術の企画も行う。2015年一般社団法人PROJECTA設立。