Public Art Research Center 10[PARC 10:はなれた食卓]開催!

Public Art Research Center 10[PARC10:はなれた食卓]

日時|2022222日(火)〜 27日(日)12:0018:00

会場|札幌駅前通地下歩行空間 北1条イベントスペース(東)出入口79の間

主催|札幌駅前通まちづくり株式会社 

共同企画・お問い合せ|一般社団法人PROJECTA011-211-4366(テラス計画)|terracekeikaku@gmail.com

後援|札幌市・札幌市教育委員会

※新型コロナウイルス感染症の拡大状況により、会期や会場などが変更になる場合がございます。

 

出展作家

Judith Egger/ユディット・エガー(仲島 芳 選出)

Star Montana/スター・モンタナ(キオ・グリフィス 選出

Thania Petersen/ターニャ・ピーターセン 匡子 選出)

Tuan Mami/トゥアン・マミ(鳥本 健太 選出)

Vincent Lafranceヴィンセント・ラフランス(植村絵美&マイケル・エディ 選出)

 

 

1日約7万人が行き交うチ・カ・ホを舞台に公共空間の可能性を考えるPublic Art Research CenterPARC](パーク)は、パブリックからアートを考え、アートからパブリックを考えるアートプロジェクトです。札幌駅と大通駅をつなぐ札幌駅前通地下歩行空間(以下チ・カ・ホ)の広場を舞台に、現代のパブリックアートとパブリックスペースを多角的に考察していきます。

 

10回目のPARC10のテーマは「はなれた食卓」。コロナ禍において、食卓や食事に大きな変化が生まれました。自宅で食べることが増え、友人・知人・家族との会食が減り、黙食が推奨される中、遠くの誰かとオンライン会議やランチミーティングをする機会が増えました。住む場所も食べている物も環境もバラバラなのに、一緒の時間を過ごすことができ、ごはんを食べながら話すといった普段の生活を共有できる喜びも感じました。この地球規模ともいえる大きな食卓を囲んでいるような感覚から、テーマを「はなれた食卓」とし、札幌から海を隔てて遠くはなれた海外で生活し制作する5組のアーティストの作品を展示します。

 

海外在住協力者にアーティストを選出していただき、送られてきた写真や映像やイメージのデータを札幌でアウトプットします。世界規模の大きな食卓の感覚を公共的な大きな展覧会場へと置き換え、遠くはなれながらも一緒に食事をするかのように、遠くはなれながらも一緒に展覧会をおこなう同時代性を記録していくことで、コロナ禍ならではの場を作ることができるのではないかと考えます。

□作家プロフィール

Judith Eggerユディット・エガー

ユディット・エッガー(1973年生まれ)  ドイツ、ミュンヘン在住。 ユディット・エッガーは、自然と芸術、科学、人間との関係を探求し、物質、ひいては人間に影響を与える変容のプロセスを探求しています。彼女は、生命の起源の背後にある原理やエネルギー発現の変化に、長年にわたって魅了されてきました。 彼女の詩的で皮肉な行為は、私たちに人間らしさの喪失について考えさせます。私たちの良心に訴え、起源を無視して環境を破壊する社会の苦しい知的無気力から、私たちを無理やり覚醒させます。ユディットはすべてを包含する「生命力」(élan vital)の探求に駆り立てられており、その執念をドローイング、写真、パフォーマンスで表現しているのです。

 

Judith Egger (b. 1973) works and lives in Munich, Germany.

In 1992-93 she began her relationship with art by working as a woodcarving apprentice in Oberammergau, Germany. Between 1993 and 1997 she obtained the Design Diploma in Communication at the FH Augsburg, and Lancashire University, Preston, United Kingdom. In 2001 she graduated with a Master in Communication, Art and Design at the Royal College of Art in London.

 In her work, Judith Egger explores the relationship between nature and art, science, and humanity, investigating the processes of transformation that affect matter and, consequently, human beings. The principle behind the origin of life has fascinated her for years, as well as changing manifestations of energy.

Through her ironic actions filled with poetry, the artist makes us reflect on the processes of dehumanisation. While appealing to our conscience, forcing us to wake up from intellectual lethargy we are suffering in a society that ignores its origins and that is destroying its environment. Judith is driven to investigate the all encompassing "life force", the „élan vital“ - an obsession she expresses through drawings, photographs, and performances.

www.judithegger.de

Star Montana/スター・モンタナ

スター・モンタナは、カリフォルニア州ロサンゼルスを拠点に活動する、写真を使ったアーティストです。彼女が生まれ育ったロサンゼルス東部のボイル・ハイツ地区は、メキシコ系アメリカ人の住民が多く、その影響が多くの作品の背景に投影されています。イースト・ロサンゼルス・カレッジで写真の準学士号、スクール・オブ・ビジュアル・アーツで写真の学士号、南カリフォルニア大学でアートの修士号を取得しています。

 

Star Montana is a photo-based artist who lives and works in Los Angeles, CA. She was born and raised in the Boyle Heights neighborhood of East Los Angeles, which is predominantly Mexican American and serves as the backdrop to much of her work. She holds a Master of Fine Arts in Art from the University of Southern California, a Bachelor of Fine Arts in Photography from the School of Visual Arts, and an Associate of Arts in Photography from East Los Angeles College.

Thania Petersenーニャ・ピーターセン

1980年、南アフリカ・ケープタウン生まれ。イスラム教やその宗教的、文化的、伝統的慣習についての認識や、アフリカ、アジア、中東における植民地主義的な帝国主義の歴史、西洋化された消費文化が社会的・文化的に与える影響などをテーマにした制作を行う。作品には、自分自身が受け継ぐケープマレーの文化や、イスラム教のスーフィーの宗教儀式などの習慣が反映されている。


Thania Petersen (b. 1980, South Africa) is an artist whose reference points sit largely in Islam and in creating awareness about its religious, cultural and traditional practices. Threads in her work include the history of colonialist imperialism in Africa, Asia and the Middle East, as well as the social and cultural impact of westernised consumer culture. Her work is also informed by her Cape Malay heritage, and the practice of Sufi Islamic religious ceremonies. 

Tuan Mami/トゥアン・マミ

ベトナム ハノイ在住。マミは、特定の場所に存在するように作成されたサイトスペシフィックなインスタレーション、ビデオ、パフォーマンス、コンセプチュアル・アートを手がける学際的・実験的なアーティストで、常に新しいメディア、手段、方法を探求し、内省的な問いと社会調査によって進化を遂げています。 彼のフォーカスは、人生、人と人、そして人と環境の間の、社会的相互作用についての疑問であり、特定の現実から人や物が社会的プロセスに入り込み、共に関与するような状況を再構築することにあります。

 

Tuan Mami lives and works in Hanoi. Mami is an interdisciplinary-experimental artist, working with site-specific installation, video, performance and conceptual art, who constantly explores new mediums, means and methods of evolving with reflective questioning, and social research.

In recent years, he has begun to explore and observe the concept of how we are *human* on the move. Starting from 2014, Mami has been researching about moving communities in Vietnam and Vietnamese diasporas around the world. He has tried to observe what has happened in these communities, what has remained, appearing and disappearing culturally, mentally, politically in the attempt to adapt and survive in their new contexts.

His focus deals with questions about life, social interactions between people, and people with their environment, to re-construct situations into ones that engage people or objects from particular reality to enter and involve together in a social process.  

Mami has held number of solo exhibitions such as  “Protest Against the Void”, Defibrillator Gallery, Chicago, 2013; “24Hours Tension”, PØST, Los Angeles, 2013; “In a Breath-Nothing Stands Still”: in Art Rotterdam 2016; Heritage Art Space,Hanoi 2017; Factory art space, Hochiminh 2018; Teratotera, Tokyo 2018… He has also participated in many international exhibitions including: “Cross Road”, Institute of Contemporary art, Singapore 2011; “Tokyo Story 2010”,Tokyo Wonder Site Tokyo 2011; “The Clouds Will Tell”, Changwon Sculpture Biennale, S.Korea 2014; “Plastic Myths”, ACC Gwangju, S.Korea 2015; “Krisis”, Nottingham, UK 2016; “Where the Sea Remembers”, Mistake Room, Los Angeles 2019; “Documenting Change- Our Climate”, The –­­­­­CU Art Museum, Colorado 2019; "Southeast Asia Performance Collection", The Haus Der Kunst, Munich 2019

Vincent Lafrance/ヴィンセント・ラフランス

1978年生まれ。カナダのモントリオールを拠点に活動する写真家・映像作家。コンコルディア大学で写真のBFAを取得。 

15年近く、私のビデオ撮影は、日記的な美学と交差してきました。私はしばしばセルフポートレートに取り組み、自己撮影を通して自分の身体を演出します。私は、芸術の世界の構成要素に関する研究を進めています。より正確に言えば、アーティスト像の演出です。私の作品は基本的に物語的で、対話と独白を中心に構成されています。私は、自分の不安や弱さをできるだけ正直に話すために、ユーモアを用います。

Vincent Lafrance (b.1978) is a photographer and filmmaker based in Montreal, Canada. He holds a BFA in photography from Concordia University.  

For nearly 15 years, my videography has been crossed by a diarist aesthetic. I have often worked in self-portraiture, staging my body through self-filming. I pursue a research on the constituents of the art world. More precisely, the staging of the artist's figure. My work is essentially narrative, built around dialogues and interior speeches. I use humor to speak as honestly as possible about my anxieties and weaknesses.   

□推薦者プロフィール

仲島 芳/Kaori Nakajima

1996年武蔵野美術大学油絵科卒業後、2000年に渡独。ミュンヘン芸術アカデミーにてギュンター・フォルクに師事、2007年マイスターシューレ取得、アカデミー修了。自らの絵画制作活動の傍ら、日本やドイツでのグループ展のキュレーションも手がける。ミュンヘン在住。http://kaorinakajima.com/

●推薦の理由

作家本人が自演するパフォーマンス性が特徴的なJudith Egger のビデオ作品は、シンプルでダイレクトな彼女の哲学的好奇心と自然や社会への言及や問いかけが発端となって制作されています。どこかユーモラスでもあり女性的パワフルさを兼ねた作品群は世界中の多くの人々に共感をもたらすと信じています。

 

 

キオ・グリフィス/GRIFFITH Kio

1963年神奈川県生まれ。ロサンゼルス・横浜拠点。ヴィジュアル・サウンドアーティスト、キュレーター、エディターとして、主に日本とアメリカを拠点に多様な活動を展開する。2002年Print誌 Regional Design Excellence受賞。2015年クロアチアビエンナーレ、2016年あいちトリエンナーレ参加等。2017年LACE (Los Angeles Contemporary Exhibitions)最優秀キュレーター賞。2018年松本のプロジェクトスペースOOTE41221設立。http://kiogriffith.com

 

●推薦の理由

人工的な護岸に覆われたロサンゼルス川は、社会的階層や人種によって地域を東西に分断する大きな「溝」である。その東方にあるEast LAのボイルハイツ地域は、昔から多くの移民を受け入れてきた。戦前は、メキシコ人を中心にユダヤ人や日系人などが居住地として住み着き、いまでは中南米各国の厳しい政治、経済、労働状況から逃れてきた現世代の難民が、アメリカン・ドリームを追うように自力で越境してこの土地に定着している。スター・モンタナの家族もそのような経緯でここに居場所を持った。しかし大都市にディアスポラに対する歓迎など実際にはなく、敗れた夢の空虚な余韻が残るだけだった。国境の壁を越え、さらに社会の壁を跨ぐ手段として、スターはそのアイデンティティーを根源に、はじめは借り物のカメラを手に、ファミリーヒストリーのアーカイブに乗り出した。家族をはじめ隣人やコミュニティーのメンバーのポートレートを撮って記録し続け、彼女はそれをPOC(People Of Color 有色人種)や労働者のアクティビズムとして表現している。

 

 

橘 匡子/Kyoko Tachibana

北海道札幌市出身。ロンドン芸術大学大学院カンバウェル・カレッジ・オブ・アート校修士過程修了。2010年よりNPO法人S-AIRにて、アーティスト・イン・レジデンス事業を中心とした国際交流及び文化事業の運営等に関わる。平成28年度新進芸術家海外研修制度にて、ロンドンの非営利美術団体アーツ・カタリストにて研修を行い、現在は英国ジャパンソサエティのイベント・オフィサーを務める傍ら、NPO法人S-AIRのプログラムディレクターとしても活動する。

●推薦の理由
ターニャはケープマレーと呼ばれるコミュニティの出身で、アフリカ、東南アジア、欧州などの人たちを祖先に持っています。食べ物を通して、その多様な祖先たちの習慣や歴史が、現在の世代にどう残されているのかを想起させるような作品を見せてくれるのではないかと思い推薦しました。

 

鳥本 健太/Torimoto Kenta
2006年に中国上海にてアートマネージメント事務所office339を設立、以降上海をベースに中国、日本、およびアジア地域にて領域横断的なアートプロジェクトを企画・プロデュース。出身地である北海道・十勝新得町にて2013年より野外フェス「GANKE FES」を主催。ATAMI ART GRANT 2021プログラムディレクター。


●推薦の理由
Mamiが台湾で見聞きしたベトナムの植物(Immigrated Plants)に関する物語は、単に直接的に彼らの食の問題だけではなく、文化的なアイデンティティや精神性にも繋がっており、「人はどのように離れた場所やコミュニティとの繋がりを保ち続けることができるのか。」という問いに対する興味深いオルタナティブを提示してくれている。

 

 

植村 絵美&マイケル・エディ/Emi Uemura & Michael Eddy

植村絵美:美術家、翻訳者/モントリオール在住

マイケル・エディ:マイケル・エディは、パフォーマンス、ドローイング、ライティング、インスタレーションなど、様々な分野やメディアで活躍するアーティストであり作家である。

Michael Eddy is an artist and writer working across various disciplines and media, including performance, drawing, writing, and installation.


●推薦の理由

ヴィンセント・ラフランスを選んだのは、展覧会のテーマである、仕事、孤立、社会性、食欲の集まりのメタファーとしての、ズーム越しの夕食を念頭に置いてのことです。ヴィンセントは、ポートレート、静物、風景を写す素晴らしい写真家であり、その作品には非常にドライなユーモアのセンスが含まれています。この巧妙なユーモアのセンスは映像作品にも表れており、特にウェブシリーズ『生き方を知る』では、写真家としての彼の実生活とアイデンティティをフィクション化し、中年に達して死と向き合い、自らのキャリアを見つめ直すというドラマチックなストーリーに挿入しています。この作品とその形態には、孤立と社会性という、相反する方向へ向かうテーマが随所に見られます。シリーズ全体をぜひご覧ください!

□これまでのPARC

※過去の情報(PARC1〜8)はこちらからご覧ください。

 

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